◎鍵盤ハーモニカ・コース(ピアニカ/メロディカ)

ピアニカ、メロディカなど呼び方はいろいろ
ピアニカ、メロディカなど呼び方はいろいろ

講師:橋本知久

 

小学校の音楽の授業で使用する代表的な楽器の1つが鍵盤ハーモニカ。通称「鍵ハモ」はピアノと違って息を吹き込む事で音を出す楽器。音楽の一番大切な「うたうこと」に直結するこの楽器は、はじめての楽器に最適です。鍵盤もピアノのように重くない事から小さいお子様でも、楽しんで演奏する事ができます。オランダの小学校や託児所で鍵ハモの訪問演奏をしたり、演劇やダンスの音楽で鍵ハモを積極的に使って来た橋本が、楽譜の読み方から、ブレス(呼吸)によるフレーズの表現の仕方まで丁寧に教えていきます。

 

 

◎レッスン料金

料金はこどもの場合、1レッスン20分で1000円ぐらいになります。月謝制での計算などはお問合せください。4歳からスタートを目安にしていますが、早くから始めたい場合など、お子様の様子にあわせてリトミック的なレッスンで音楽への導入をすることも可能です。一緒に進めながらご相談しましょう。

 

おやこでレッスンを受けたいというお申し込みもぜひどうぞ。こどもさんと一緒に音楽するというのも楽しいですよ!!指をあまり動かさなくても、息でリズム伴奏などもできますので、ピアノよりもアンサンブルの楽しさなどに簡単に触れることができます。楽器ご購入もお安いですしね。

 

大人の方も大歓迎です。鍵ハモのための楽譜はあまり市販されていないのが現状ですが、アレンジしたものや最近つくられた作品などもご紹介できます。ほんとのほんとの初心者の方から、ライブ演奏やCD録音などを考えている方まで幅広く対応いたします。1レッスン30分で2000円ぐらいを目安にお考えください。料金表はご希望のレッスン内容とともにお問合せください。

コラム「オランダまで渡った鍵ハモのこと」橋本知久

鍵盤ハーモニカ。日本では小学校の音楽の授業で使われるため、ほとんどの人が触れることになる楽器の1つです。(いつから始まったんでしょうね?)鍵盤を通して、ドレミと五線譜の読み方を知ったり、息を吹き込む事でフレージングを学んだりと、音楽の基礎を伸ばす意味でも大変優れた楽器であるということは、この楽器がもっと評価されてもいい点といえるでしょう。

僕自身も小学校で触れたのが最初だったと記憶しています。それからほとんど触る事も無かったのですが、野村誠さんという作曲家で鍵盤ハーモニカ奏者の存在を芸術大学在学中に知りました。彼の活動に触れる中で、いつしか自分も再び鍵ハモを手にして、オリジナル曲を演奏したりするようになっていました。旅先にも持ち歩いて作曲したり、公園で演奏したり。どこにでも一緒に連れて行ける鍵盤楽器というのは幼少からエレクトーンをずっと続けていた自分にはとても便利な楽器でした。

2007年、オランダに渡る際にも、大きなトランクと共にメロディオンを持っていきました。オランダ人のサンダーとトーマス、カナダ人のグラハムに誘われてメロディカカルテットを結成し、オランダ各地で演奏をしました。そして2009年からはハーグ市内で小学校や託児所を訪問演奏するプロジェクトMEMO(メモ)に参加。1000人以上のオランダの小さな子どもたちの前で鍵盤ハーモニカを使って、マイムと音楽のライブパフォーマンスを行ったのです。

鍵盤ハーモニカは、各メーカー毎にいろいろな商品名がついていますが、基本は同じ構造です。ドイツのHOHNER(ホーナー)のメロディカが世界的には知られて一般名称のようになっています。YAMAHA(ヤマハ)のピアニカ、SUZUKI(スズキ)のメロディオンが日本では主流のようです。小学校では(メーカーの売り込みが上手いのか)ヤマハのピアニカが圧倒的に多いようです。各社のマウスピース・ホースの互換性がまったくないので紛失などでの購入時には注意しましょう。
閑話休題。

日本に戻ってきて、こうして音楽教室を始めるにあたって、ぜひメロディカ/ピアニカをコースに加えたいと思ったのはそんな自分の経験があるから。ネットで調べてみたんですが、鍵盤ハーモニカを教えている教室ってほとんどないんですね。不思議!ピアノの教室はこんなにあるのに。「小学生が使う楽器」というイメージがあったかもしれませんが、最近では椎名林檎さんなど様々なミュージシャンが効果的に用いている曲を聞く機会も増えてきました。その表現力は立派な楽器というに十分なもの。年齢を問わず、沢山ある楽器の選択肢の1つとして鍵ハモを始めてくれる人がもっと増えていくと素敵だなと思っております。

さて話が長くなりましたが、皆さんに一番伝えたい事は

「一緒に鍵ハモやろーぜー!」ってことです。

よろしく!!

参考:野村誠ブログ「鍵盤ハーモニカと現代音楽」

http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20120408

夛川王彦ブログ「鍵盤ハーモニカとリコーダーに思う」

http://black.ap.teacup.com/artists/472.html